今日は7時台に学校出られた!
よし、今日は早く帰りたいからこの仕事は持って帰ろう!
え?そんなことまだ言ってるんですか?
「担任をしているといつまでも仕事が終わらなくて・・・」
「次から次へと仕事が・・・」
「まだ若手だから・・・」
いえいえ、確かに担任の先生って大変ですし、今の学校に求められていることは本当に多くて大変なこともよく知っています。
しかし、それでも定時で帰ることは可能です。だって、例えば子育てに奮闘している先生で定時に帰ってる先生もいるでしょう?
中には、人に押しつけるだけの残念な先生もいるかもしれませんが、きちんと自分の仕事を責任持ってこなして、子育てもやりきっている人が多いはずです。
仕事をきちんと分類しよう(3段階分類法)
学校の先生をしていると、意図しないタイミングでいろんな方向からやるべきことが降ってくることありますよね。
子どもの対応はもちろん、保護者対応(電話連絡・家庭訪問・個別面談)、連絡帳の記入、他の先生からのお願い事、校務分掌の仕事、委員会やクラブ活動など学級外の仕事、校外学習の手配など学年の仕事、会計事務(ない自治体も増えてきているが)、専科の先生との連携、特別支援学級との連携などなど・・・
しかもその多くが、予め予定できなかったり、不意に思い出されたり、初めて担当する校務分掌だとその時期になってからようやく先輩から言われるとか・・・
さらに、通常業務として宿題のチェック、授業準備、テストの採点・・・ほんとにめまぐるしいですよね。そして、不意に机の上に置かれている事務職員さんなどからの自分に関する提出書類(給与や交通費の精算など)の処理も大事なお仕事です。
学校の先生のつらいところは、こうした多々あるお仕事を事前に細かく計画していつどこでするかを計画しにくいということでしょう。特に、他の先生らと連携することが多いので、自分一人の一存で決められないことが多いのも辛いところです。
ですが、こうした細々とたくさんある業務に埋もれてしまって、全てを整理しないままでいると机の上は書類の山、次に処理する仕事は手当たり次第・・・となって毎日が本当に忙しく、てんやわんやしてしまいます。
そこで、提案したいのが3段階分類法!
目の前にきた仕事は目にした瞬間に自分の中で3段階に分けてしまいましょう!
その3段階とは、ズバリ!
- 3分で処理できるか
- 15分で処理できるか
- 20分以上じっくりかかりそうか
です。
Step1. 3分で処理できるか
休み時間に職員室に戻ってきた瞬間などでも1つ2つこうした細かいものはさっとできるはずですし、できる癖をつけておくことが大切です。
意外とこれをしない先生が多いんですよね。
「そんなこと言っても時間が」「子どもが待ってる」「他にもやることが」
はい、ごめんなさい。どれも言い訳です。
この言い訳を言い続けている内は何も変えることはできません。時間はあるんです。追われている心理に陥っているだけです。あなたが住所を書き込む一瞬で何かが変わることはないはずです。それでもどうしても無理なときは稀にはあるかもしれませんが、多くの場合は実はそんなことないんです。
とにかく、3分以内で処理できる仕事は極力その場で処理するのです。
理由は簡単。
どんな仕事もまずはその内容の把握に一定の時間がかかるからです。住所を書くだけの書類でさえ、書類を見て、住所を書く仕事だと認識し、そこに住所を書いて事務職員に提出するといった流れを理解するのにどれだけ早くても10秒は使うでしょう。
この仕事を後に回したら、もう一度、その書類を手にして、その仕事を把握し直す時間が生じます。3分以内で終わる仕事に10秒のロスタイムが生じているのです。それが後回しにすることで20秒(10秒が2回)のロスタイムになります。3分の仕事に対して1/9のロスタイムが生じています。これは現在の消費税率より高率のロスです。
実際には住所を書くだけなら1分かもしれません。1分の仕事のために20秒余分に時間をかけますか?
塵も積もれば・・・です。たかが20秒を侮ると全ての仕事が同じ構造になってしまいます。
また、30分かかる仕事を10秒で理解することって難しいですよね。つまり、どんな仕事でもできるだけ出戻りは少なくこなすことが肝要なのです。
Step.2 15分で処理できるか
さて、それでは15分で処理できそうなものはどうしましょう。
残るはStep3の20分以上じっくりかかりそうな仕事たちです。それらはそれらだけで分けておきます。このとき、もし期限があるものがあれば、期限の近い物から上になるように(取り出しやすいように)整理しておくといいでしょう。
さて、15分で処理できそうな仕事たちは、基本的に放課後、最初にする仕事たちです。もし、高学年担任などで、専科の時間が使えるなど余裕があればそうした時間にこなしてもいいでしょう。とにかく、固まった時間がとれた瞬間に最初にこなしきるのです。
もちろん、この段階で、新たにStep1の仕事が追加されていたら、そちらを優先します。とにかく、先に終わらせられる物から全て終わらせていくのです。
この分類法のポイントは「仕事の内容を最初に把握し、見通しを立てる」ことです。手元にきた仕事の仕事量をいつまでも未知のままにしないということは仕事ができる先生への第一歩です。
Step3. 20分以上じっくりかかりそうか
例えば宿泊行事のしおりを作成するとして15分ならだいたい1ページから2ページが平均的な分量でしょう。会計処理作業なら、ここからここまでが15分くらいだろうと小単位に区切って把握しながらこなしていきます。
区切りをつけておくことで、20分以上かかる仕事が、「どれくらいかかるのか」を把握しやすかったり、区切りのついたところで一旦とめておくことがしやすくなります。
その日のうちに処理しきれなくても期限が問題ないのであれば、遠慮なく次の日に回しましょう。こうして仕事量を平均化していくことも非常に大事な概念です。
まとめ
仕事の見通しをたててタスクを減らす
- 3分で処理できるか
- 15分で処理できるか
- 20分以上じっくりかかりそうか
目の前に積まれた仕事は、まずきちんと見通しをたてて、処理時間で分類をしましょう。
すぐに終わるものから処理を進めて、頭の中に残すタスクをどんどん減らしていくのです。人間は把握するタスクが増えるだけで作業効率が落ちますし、集中力も切れやすくなります。
また、作業をしている間にも次から次へと新しい仕事が増えていく日もあります。先に時間のかかるものに手をかけているとタスクの数は1つも減らないまま、新しいタスクが増えてしまい、精神的にもまいってきてしまうでしょう。
しっかりと見通しを立てて、思い切って後に回すものは回しながら次々に処理を進めていきましょう。
そして、細かく区切ることで明日以降の仕事量も把握しやすくなり、残りを翌日以降に回してもすっきりと帰りやすい気持ちを作りやすくなっていきます。
定時で帰れない原因
学校現場では定時で帰りにくい原因が大きく3つあると私は思います。(緊急対応などイレギュラーなものは除く)
- 本当に仕事がこなせなくて終わらない(能力不足)
- 周囲の先生の目が気になる(同調圧力)
- 自分自身が仕事が終わった気になれない(不安)
本当に仕事がこなせなくて終わらない(能力不足)
これはすぐにはどうしようもないですよね。
だけど、仕事を漠然と捉えるのではなく、見通しを立てることで把握しやすくなり、取り組みやすくなります。
教師である以上、大学を出て、立派な社会人なわけですから、やってやれないことはないはずです。もしできないのだとしたら、それは自分が把握しやすい単位まで仕事を分解できていないのです。
周囲の先生の目が気になる(同調圧力)
これもなかなか一人の力ですぐに変えられるものではないかも知れません。でも、一人の力だろうと何人かであろうと、やはり、まずは自分の仕事がこなせていないと周りを変えていくこともできないでしょう。
自分自身が仕事が終わった気になれない(不安)
ということで、まずは③の原因を取り除くことが大切です。
自分の仕事をしっかりと把握して、見通しを立てて、不安材料を減らすことが先決です。きちんと自分の仕事をこなすことができれば、不安で帰れないということはなくなっていきます。不安が少なくなれば、他のサポートに回る余裕も生まれるかも知れません。周りを少しでもサポートできるようになると自分が先に帰ることへの後ろめたさも大幅に改善されます。
仕事は把握した段階でその80%が終了しているといっても過言ではないと私は思っています。
目についた仕事をしっかりと把握して、確実に処理をしていきましょう。特に細かい仕事は他の先生・職員との関係が深いものが多いですので、素速く処理することはあなたの評価にもつながるでしょう。細かい仕事こそどれだけ早くこなせるかがデキる先生への第一歩です!!